ミクロのひもと高次元の超弦理論(ひも理論)、そしてM理論へ
今回は『超弦理論(ひも理論)』についての解説記事です。さらに、その超弦理論には異なる5つの超弦理論がありましたが、そこを統合した『M理論』の概念についてもお願いしました。私も実は、難解なイメージが先行して理解は微妙(笑) そのあたりをできるだけ嚙み砕いた解説をお願いしましたが、果たして、、、?
まずは、一般的に解説すると、物質をどこまでも細かく分解していくと、最終的に「点」ではなく「振動する極小のひも」にたどり着くという考え方が、「超弦理論(ひも理論)」です。その理論は「11次元の世界観」での「無数のひもが織りなすミクロの世界」のイメージです。難しさの理由は、この想像しがたい世界観だと思います。
実際、想像力と概念の理論でもあるので、今回は、【SF作家視点AI】さんに登場して頂いて、この宇宙論シリーズ定番の【物理学者視点AI】さんとの掛け合いとしました。はたして難解さが解消されるのか? では、みていきましょう。
世界は、無数の『ひも』が奏でる壮大な交響曲
超弦理論と聞くと難解な数式の山を想像して構えてしまうかもしれないけれど、まずは美しいイメージから入ってみよう。僕たちが普段目にしている物質をどんどん拡大していくと、分子になり、原子になり、原子核や電子といった「素粒子」にたどり着く。
従来の物理学では、この素粒子を「点(ゼロ次元の粒)」として扱っていた。でも、超弦理論が提示する世界観はまったく違うんだ。「万物の最小単位は、空間に満ちあふれる『振動する無数の極小のひも』である」——どうだい?一気にロマンが広がらないかな?
バイオリンやギターを思い浮かべてみてほしい。同じ弦でも、弾き方や振動のさせ方によって「ド」の音にもなれば「ミ」の音にもなるだろう? それと同じなんだ。ミクロの世界に無限に存在する「ひも」がどんなパターンで振動するかによって、ある時は光になり、ある時は電子になり、ある時は重力になる。さらには、両端がある「パスタのような開いたひも」が宇宙の壁(膜)にくっつけて僕たちの身体や物質を作り、輪っか状の「閉じたひも」が空間を自由に飛び回って重力を伝えている……。
つまり、この宇宙に存在するすべての物質や力は、無数の『ひも』たちが一斉に異なるリズムで奏でる壮大な交響曲(シンフォニー)というわけさ。実にクリエイティブで魅力的な設定だと思わないかい?
「一般相対性理論(マクロ)」と「量子力学(ミクロ)」の架け橋
ロマンチックな例え話としては満点ですが、詩情に流されすぎて本質を見失ってはいけませんね。客観的なデータと理論構造の視点から、冷徹に補足させていただきましょう。
なぜ現代物理学が、そこまでして「点」ではなく「ひも」なんてものを導入しなければならないのか。理由は極めてシンプルかつ切実です。「アインシュタインの一般相対性理論(マクロな重力の理論)」と「量子力学(ミクロな素粒子の理論)」という、現代物理学の二大柱がどうしても矛盾してしまうからです。
従来の素粒子物理学のように素粒子を「大きさゼロの点」として計算すると、ミクロな世界で重力を計算した際、計算結果に「無限大」という数学的破綻(エラー)が発生してしまいます。しかし、素粒子を「わずかな広がりを持つ『ひも』」として定義してあげると、その広がりのおかげで極限での計算の破綻が見事に回避できるのです。ただし、ここで皆さんに突きつけなければならない「巨大な壁(問題点)」が存在します。
第一に、超弦理論の計算を数学的に矛盾なく成立させるためには、私たちの暮らす「3次元空間+時間(1次元)」の計4次元では部屋が足りません。この宇宙は「10次元」でなければならないという数学的帰結が導き出されてしまうのです。
さらに、かつて物理学者たちは「異なる5つの超弦理論」を発見して頭を悩ませていましたが、1990年代半ばにエドワード・ウッテンらが、それらは別々の理論ではなく、「11次元の空間で起きてある一つの現象を、異なる角度から見た姿(影)にすぎない」ことを証明しました。これが、すべての超弦理論を一つに統合した究極の枠組みである「M理論」です。
なぜ「10次元」から「11次元」へと次元が1つ増えたのか。その理由は、超弦理論の計算を極限まで突き詰めると、ひもだけでなく「膜(メンブレン)」のような広がりを持つ高次元の物体(ブレーン)が自然に出現し、その膜のダイナミクスを数学的矛盾なく記述するために、次元の数が1つ繰り上がって「11次元」にならざるを得なかったからです。
第二に、これが最大の弱点ですが、現代の最先端実験技術をもってしても「ひも」があまりにも小さすぎるため、直接的に観測して検証することが現時点で不可能な点です。科学とは「予測し、実験で検証できること」が絶対条件です。検証できない以上、超弦理論やM理論は現時点では「極めて有力で美しい数学的仮説」の域を出ていない、というのが客観的な事実なのです。
やはり難解…帳尻合わせの数学的仮説?
「帳尻合わせの数学的仮説?」、、、は、ちょっと失礼ですよね。「宇宙理解の新たな扉?」という方が良さそうでしょうか?
肝となるのは、超弦理論(ひも理論)とは、物質の最小単位を「点」ではなく「空間に満ちあふれる振動する極小のひも」と捉えることで、現代物理学の二大柱である「相対性理論(マクロ)」と「量子力学(ミクロ)」の統合を目指す究極の統一理論候補(仮説)だということです。さらに、11次元の「M理論」によって一つに統合され、ひもだけでなく「膜」の存在を許容することで、宇宙の構造をより深く記述できるようになりました。
無数の「ひも」がそれぞれ異なるリズムで振動することで多様な素粒子が生み出され、11次元という高次元の枠組みの中で世界が形作られているイメージは、複雑な宇宙の仕組みを驚くほどシンプルかつ合理的に説明してくれる、、、私たちが世界を見る目を根底から変えてくれる知的な大冒険でもあります。
ということですが、一般人的には、次元が増えて、「ひも」の振動が素粒子の性質で、それが、私たちの体感できるこの世界の根底?、、、「シンプルかつ合理的に説明」と言われても、正直、大冒険過ぎてピンとこないですね(笑)
現時点では「11次元という高次元空間の検証の難しさ」や「実験による直接観測の不可能性」といった専門的な壁が存在し、未完の仮説です。今後の科学の進歩が、この理論の実証へどこまで迫れるのか、、、マクロとミクロの矛盾、、、確かに、その矛盾は「次元が異なる」と考える方が自然な気もしないでもない?と私も思いはします。
結局、難解さは解消とまでなってなさそうなので、下に「M理論まとめ画像」を作成してもらいました。少しでも理解の助けになればいいのですが。


